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覆面作家企画4 Aブロックの感想です。
ネタバレ上等、個人的趣味に走りまくっております。
ついでに、暴走して迷走した深読みもあります。
あしからずご了承くださいませ。。
A01 締切直前における特定の覆面作家企画4参加希望者の漸近線的記録あるいはマグネシウム燃焼時的アイデア
タイトルのインパクトにまず脱帽。
正直その発想はありませんでした。
そして、作品内で語られる締め切り間際の葛藤と、溢れはするけどまとまらないネタの数々!
それ、20枚以内に入りますか、って突っ込みいれたくなるほどリアリティに溢れてました。
切羽詰ってるときにこそやりたくなるんですよね、こういうの。
冷静で的確なな突っ込み入れる友人さんが、とってもツボでした。
A02 □□■□□ □□□■□
なんて読むんだろう、このタイトル。
後半。アスとビンガのやりとり、ビンガの方が人間らしいなあと思いつつ、よく考えたらビンガは「マァム」に繋がってるんですよね。
てことは、アスの感情教育とかの方針から外れたコトは言わないわけだ。
ビンガのセリフもリアクションもすべて目的を持ったプログラムの一種なのかなと思ったら、ちょっと怖くなりました。
A03 アガトの巡礼
戦火を逃れて宗教に救いを求める人の群が、切実なだけに怖いなあと思いました。
しゃべることのできない少年が旅の途中で出会った人の思いをついでたどり着いた聖地に、本当の救いも安らぎもないのはつらいですね。
「本当の世界」に逃げ込むんじゃなくて、自分の足で生きていく決意をした彼に幸あれと思います。
A04 クロランドの流れ矢
まさに恋いの矢に射ぬかれたお話ですね。
本人たちの意志よりも、ちゃっかり計算付くで乗り気なお父さんがおもしろかったです。ていうか、観察力・洞察力ともに凄すぎですよお父さん!
これで本人同士がなんとも思ってなければもう一悶着起きたのかなとも思いますが、二人ともまんざらではなく。
すっきりハッピーエンドの幸せな読了感でした。
ただ、もうちょっと、二人の距離が近づいていくシーンがあればと物足りなかったり。
A05 狼は邪心を知る
前半の静かで不気味な状況描写と、後半の大学シーンのギャップがあまりにも激しすぎて、大学のシーンになったとたんに一度集中力が途切れました。
どちらかというと、あれ、ここはどこ? と、思いっきり置いてけぼりくらった感じで。
そこにきてラストの大オチ。
鳥肌たちましたよ、こわかったー!!
ていうか、違和感持とうよ学生二人。
個人的に残念なところは、首を持つ大蛇のしっぽという映像がどうも浮かばなかったこと。
あと、タイトルと内容のつながりが見つけられないこと。
A06 たとえ何があっても
孤高の天才と、それに惹かれる参謀役、めちゃくちゃ好物な設定にテンションが跳ね上がりました。
クェスの剛直球な口説き文句と、あえて聞き返して撃沈しちゃう主人公が大好きです。
クェスの口説き文句は計算ずくなんでしょうねえ。
天然での台詞だとしたら空恐ろしいですよ!
将来にわたって、いかにクェスをうまく世渡りさせるかについて苦労を重ねる主人公が目に浮かびます。
彼らの40代くらいの壮年期の話を呼んでみたいです。
A07 ドM道
そうですか、これ名詞系なんですね。
ミッチーのインパクトありすぎなキャラに笑いました。
が、遭遇したら逃げます、確実に。
どうせM道進むなら、放置プレイにマジ泣きせず喜々として受け入れてほしいなあ。でもそこまで極められるとキショク悪いですよね。
ラストのクロードの思考、結構ずっしり堪えました。
A08 大都会の秘密基地
日記調?な文章で進むお話でした。
入り込んでしまった秘密基地が下水処理施設、とか、そこのおじさんが楽しそうに見学会アピールとか、現在の都会での秘密基地探検ってこういう感じなのかなあと思いました。
いわゆる「秘密基地」らしくない場所が子供にとっては秘密基地っていうのもいいですね。
いや、そういう関係の場所だったら大人でもわくわくする人多いのかなー。
ちょっと文章がとっつきにくかったのが残念です。
A09 空の果て、あの道に
病室? のような場所から始まる淡々とした寒々しさが、後半にいくにつれて悲しさを増していくような気がしました。
前半最後の「いってきます」の台詞が、最後にいくにつれて重く感じられました。
レンが登った階段は、どこへ続くのだろう。
願わくば、彼女にとって救いのある場所へありますように。
A10 月のゆりかご
旅の果てに、子供のころ住んでいた町にたどりついた男と、町の中でずっと生きてきた女が、ある日再び巡り会う。
ノスタルジックな雰囲気が漂う作品だなあ、と思って読んでいました。ら、全然違ったんですよこれが!
ノスタルジーどころか、テクノロジーを突き抜けた先にある世界のお話でした。
彼らが「人間」である証は、ほんのちょっとの肉体と、記憶、そして感情だけ。
これ、ほんのちょっとの「肉体」のかけらがなかったら、人間はもっと早く滅んでいたのかなと思います。
いくら記憶と感情があっても、鉄の身体だけでは人間は生きていけない気がします。
人間てほら、疑うことを知ってるから。
でも、それでも生き抜いて、ちゃっかり次世代を創り出しちゃうところも人間のしぶとさだよなと思いました。
A11 かえりみち
夏、とくにちょうどお盆に読むと、心にすとんとくるお話だと思います。
ヒロの、瑞希への愛情というか恋心というか、それは本人が自覚していた以上に強かったんじゃないかなと思います。
だって、いくら幼なじみの隣人でも、死んだ人間が見えて、あまつさえ話しかけてきたときのリアクションとしては、ものすごく寛容ですよね。
瑞希は最初、自分が死んでることを知らないんじゃないかと思ってたんですが、その辺わかった上であの言動は、それはそれで悲しさを増してると思います。
彼女も本当にヒロが好きなんだなあと。
ラストのやりとりは、とても救いがあると思いました。
「不良息子」のくだりには吹きました。
A12 もんどう
問答、でしょうか。
最初のひらがなの連続におののきつつ、結構ムキになって読みました。
でも、読めない! ひらがなって手強かった!
だんだんと種明かしされるのが悔しくて、最初に戻って読んでみたり。
兵法って読み込むと楽しいもんですね。